ビタミン
脂溶性ビタミン
ビタミンA
機能
- レチノール
- レチナール
- レチノイン酸
レチノールは網膜視細胞のロドプシンの構成成分である。レチノイン酸は核内受容体に作用する。レチノールはビタミンAの貯蔵・運搬に関与する。
欠乏症
夜盲症
過剰症
悪心、嘔吐、頭痛、頭蓋内圧亢進や催奇形性がある。
ビタミンD
機能
- 7-デヒドロコレステロール(プロビタミンD3)
- コレカルシフェロール(ビタミンD3)
- エルゴステロール(プロビタミンD2)
- エルゴカルシフェロール(ビタミンD2)
エルゴステロールはキノコなどに含まれ、コレカルシフェロールは皮膚に多く存在する。
ビタミンDは肝臓と腎臓のCYPにより水酸化されて活性化を受ける(1α,25(OH)2-ビタミンD)。活性型ビタミンDは核内受容体に結合し、カルシウム結合タンパク質の合成を促進する。また、小腸ではカルシウム吸収を促進する。また、腎臓では尿細管でのカルシウム再吸収を促進する。これらの作用により、血中カルシウム濃度を上昇させる。
ビタミンDは骨に作用し破骨細胞を活性化させると言われている(in vitro)。一方で、カルシウム濃度の上昇により骨芽細胞の骨形成を促進するとも言われている。
欠乏症
- くる病
- 骨軟化症
過剰症
高カルシウム血症や軟組織のの石灰化
ビタミンE(トコフェロール)
機能
ラジカル補足作用がある。作用はα-トコフェロールが最も強い。
ビタミンK
機能
- フィロキノン(ビタミンK1)
- メナキノン(ビタミンK2)
植物が産生するビタミンK1と細菌が産生するビタミンK2がある。ビタミンKはプロトロンビン合成で前駆体のグルタミン酸残基をγ-カルボキシ化するカルボキシラーゼの補酵素として働く。また、骨形成に関与するオステオカルシンの合成に関与する。
欠乏症
- 血液凝固障害
水溶性ビタミン
ビタミンB
ビタミンB1(チアミン)
活性型はチアミンピロリン酸(TPP)である。糖代謝における酸化的脱炭酸反応などの補酵素である。
欠乏症として脚気やウェルニッケ脳症がある。
ビタミンB2(リボフラビン)
活性型はフラビンモノヌクレオチド(FMN)とフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)である。酸化還元反応の補酵素となる。
ビタミンB6(ピリドキシン/ピリドキサール/ピリドキサミン)
活性型はピリドキサールリン酸(PLP)である。アミノ酸代謝のアミノ基転移反応(アミノトランスフェラーゼ)、アミノ酸脱炭酸反応の補酵素として働く。
欠乏症として皮膚炎、口唇炎、舌炎、神経炎などがある。
ビタミンB12(コバラミン)
活性型はメチルコバラミン、アデノシルコバラミンである。分子内にコバルトを含む。メチル基転移反応に関与する。
吸収には胃粘膜から分泌されるない因子が必要であるため、胃摘患者では吸収されない。また植物には含まれないため、菜食主義者では不足する。
欠乏症として、巨赤芽球性貧血(悪性貧血)がある。
葉酸
活性型はテトラヒドロ葉酸(THF)であり、転移反応の補酵素として働く。
欠乏症に巨赤芽球性貧血がある。
ナイアシン
- ニコチン酸
- ニコチンアミド
活性型はニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP+)である。酸化還元反応の補酵素として働く。
欠乏症にペラグラがる。
ビオチン
カルボキシラーゼの補酵素とsてい炭酸固定反応に関与する。
卵白に含まれるアビジンと結合するため、卵白を多量に摂取すると吸収が阻害される。
パントテン酸
活性型はCoAである。
ビタミンC(アスコルビン酸)
還元作用がある。コラーゲンの合成に関与している。また、消化管でFe3+を還元してFe2+とし、吸収を高める。
欠乏症に壊血病がある。
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