mathjax

2015年12月20日日曜日

rxvt-unicode(urxvt)の設定〜背景の透過とフォントカラーの設定〜

今までgnome-terminalやterminatorを使用していたのですが、なんだかもっさりしている気がしてきたので、軽量だと噂のrxvt-unicode(urxvt)を導入しました。そのときのメモです。

導入方法

公式リポジトリにあるので、普通にpacmanでインストール。

sudo pacman -S rxvt-unicode

Arch wikiによると、フォント幅のバグを修正したrxvt-unicode-patchedがAURに存在するようです。

設定方法

gnome-terminalやtermnatorとは異なり、端末のメニューバーなどから設定はできません。~/.Xresourcesに設定を記載します。下記のように設定しました。


! font
URxvt.allow_bold: false
URxvt*font: xft:Ricty:size=12:antialias=ture

! tranparent
URxvt.depth: 32
URxvt.background: [75]#000000

! japanese
URxvt*preeditType: OnTheSpot
URxvt*perl-ext: xim-onthespot

! scrollbar
URxvt*scrollBar: true
URxvt*scrollBar_floating: true
URxvt*scrollBar_right: true

! foreground
URxvt*foreground: #d0d0d0

! color
URxvt*color0: #2E3436
URxvt*color1: #CC0000
URxvt*color2: #4E9A06
URxvt*color3: #C4A000
URxvt*color4: #3465A4
URxvt*color5: #75507B
URxvt*color6: #06989A
URxvt*color7: #D3D7CF
URxvt*color8: #555753
URxvt*color9: #EF2929
URxvt*color10: #8AE234
URxvt*color11: #FCE94F
URxvt*color12: #729FCF
URxvt*color13: #AD7FA8
URxvt*color14: #34E2E2
URxvt*color15: #EEEEEC

URxvt*preeditType: OnTheSpotURxvt*perl-ext: xim-onthespotこちらの記事を参考にさせていただきました。

2015年12月11日金曜日

H26年度調剤報酬

調剤報酬の構成

調剤報酬は調剤技術料薬学管理料薬剤料から算定される。診療報酬、調剤報酬、薬価などは2年に一度改定される。今のところは、1剤、1調剤の概念や一包化の算定要件、1点=10円といった基本的な事項は改定されていない。

1剤と1調剤

1剤と1調剤の定義は以下の通り。
1剤
用法(薬の使い方)が同じものである。用法が同じであれば日数が異なっていても1剤と数える。
1調剤
2種類の軟膏の混合のように1度の行為で調剤されるもの。錠剤やカプセル剤の場合は用法、日数が同一のものを1調剤と数える。

調剤技術料

調剤技術料は調剤基本料調剤料から成る。

調剤基本料

1受付ごとに算定できる。同一医療機関の処方箋であれば診療科が異なっても1受付となる。ただし、歯科は別に受付回数を数えて良い(医療機関コードが異なるため)。

例外として、容態急変のために再受診した場合には、レセ摘にその旨を記載することで2回受付とすることができる。

調剤基本料は集中率によって算定できる点数が異なる。門前薬局などで集中率が高い場合(下記の1、2のいずれかに該当)、面で処方箋を受けている薬局に比較して薬剤の在庫数が少なく済むため低く設定されている。

今後は特例が増えると予想されている。

  1. 処方箋受付回数が4000回/月かつ集中率70%超
  2. 2500回/月かつ集中率90%超も該当する

妥結率が50%以下の薬局は、調剤基本料が25%カットされる(薬価調査の障害となるため)。

妥結
薬局と卸の間で取引価格に関する契約が結ばれている状態

基準調剤加算

医薬品安定供給のための仕組みが整えられている薬局は基準調剤加算として調剤基本料に点数を加算できる。

H26年度からは在宅への対応や24時間対応の条件が加えられた。今後は24時間対応や在宅に関する基準が厳しくなると考えられる。

後発医薬品調剤体制加算

医療費削減のために厚生労働省は後発医薬品の数量シェア増加を目標にしており、後発医薬品の数量シェアが一定上の薬局は全患者に対して後発医薬品調剤体制加算を算定できる。

今後は数量シェアの基準が厳しくなると予測されている。

調剤料

内服薬

3剤まで算定可能。漸減服用交互服用A錠服用後にB錠服用などの特殊な飲み方をする場合は剤の数え方に注意が必要。

投与日数によって調剤料は変わる。

各種加算の算定は薬学的知識に基づいて行った際に可能である。吸湿性が高く、一包化に適さない薬剤の一包化や、特殊なコーティングがされた錠剤の粉砕した際の加算の算定は不適である。

一包化加算

1剤に3種類以上の薬剤がある場合、または2剤で用法の重なりがある場合に医師の指示の下一包化した際に、処方箋1受付ごとに算定可能。嚥下困難者用製剤加算自家製剤加算とは同時に算定できない。

嚥下困難者用製剤加算

嚥下困難者が服用可能なように錠剤を粉砕するなどの加工をした際に、処方箋1受付につき算定できる。粉砕後に他剤と混合しても軽量混合加算は算定できない。剤が異なれば算定は可能である。

自家製剤加算

市販の剤形では対応できない際に、薬剤を加工した場合に算定できる。半錠も半分にした時の錠剤の規格が存在しなければ、自家製剤加算を算定できる。ただし、錠剤の分割は割線によって行う必要がある(割線での分割は半錠にした際に原薬が正確に半分に成ることをメーカーが保証しているため)。

内服用滴剤

内服薬とは別に調剤料を算定できる。

頓服薬

頓服薬は1受付につき1回算定できる。

注射薬

注射薬は1受付につき1回算定できる。

外用薬

3調剤まで算定できる。

麻向覚毒薬加算

1調剤につき所定の点数を算定できる。1調剤の中に麻薬、向精神薬、覚せい剤、毒薬が含まれていた場合はいずれかの加算のみを算定する。

計量混合加算

散剤や水剤、軟膏を混合した場合に算定できる。

2015年5月2日土曜日

bansheeにipod nanoを認識させる(Archlinux)

以前Ubuntuではbansheeでipod nanoを認識させることができていましたが、Arch linuxではbansheeをインストールしてもipod nanoが認識されませんでした。ipod nano認識に必要なパッケージの覚書です。

Arch wikiのipodのページを見れば書いてありますが、gvfs-afcとusbmuxdが必要です。インストール後はbansheeでipod nanoが認識されました。

2015年2月25日水曜日

危険度とオッズ

危険度とオッズ

要因対照研究

要因対照研究は前向きコホート研究とも呼ばれる。暴露軍と非暴露軍の集団を追跡調査することにより、各集団での疾病の発生率がわかる。

疾病発現のリスクの指標として、相対危険度寄与危険度を用いる。

相対危険度は暴露により疾病発生率が何倍になったかを示し、寄与危険度は暴露により疾病発生率がどれだけ増えたかを示す。

  症例 対照
暴露  a b
非暴露 c d

相対危険度=暴露群発生率÷非暴露群発生率 {a/(a+b)}/{c/(c+d)}

寄与危険度=暴露群発生率-非暴露群発生率 {a/(a+b)}-{c/(c+d)}

症例対照研究

症例軍と対照群の過去の暴露について調査する。指標として相対危険度の近似値であるオッズ比が用いられる。オッズはある事象が起こる確率と起こらない確率の比である。

  暴露 非暴露
症例   a  b 
対照   c  d 

症例群のオッズ {a/(a+b)}/{b/(a+b)}=a/b

対称群のオッズ {c/(c+d)}/{d/(c+d)}=c/d

オッズ比 ad/bc

2015年2月23日月曜日

ビタミン

ビタミン

脂溶性ビタミン

ビタミンA

機能

  • レチノール
  • レチナール
  • レチノイン酸

レチノールは網膜視細胞のロドプシンの構成成分である。レチノイン酸は核内受容体に作用する。レチノールはビタミンAの貯蔵・運搬に関与する。

欠乏症

夜盲症

過剰症

悪心、嘔吐、頭痛、頭蓋内圧亢進や催奇形性がある。

ビタミンD

機能

  • 7-デヒドロコレステロール(プロビタミンD3
  • コレカルシフェロール(ビタミンD3
  • エルゴステロール(プロビタミンD2
  • エルゴカルシフェロール(ビタミンD2

エルゴステロールはキノコなどに含まれ、コレカルシフェロールは皮膚に多く存在する。

ビタミンDは肝臓と腎臓のCYPにより水酸化されて活性化を受ける(1α,25(OH)2-ビタミンD)。活性型ビタミンDは核内受容体に結合し、カルシウム結合タンパク質の合成を促進する。また、小腸ではカルシウム吸収を促進する。また、腎臓では尿細管でのカルシウム再吸収を促進する。これらの作用により、血中カルシウム濃度を上昇させる。

ビタミンDは骨に作用し破骨細胞を活性化させると言われている(in vitro)。一方で、カルシウム濃度の上昇により骨芽細胞の骨形成を促進するとも言われている。

欠乏症

  • くる病
  • 骨軟化症

過剰症

高カルシウム血症や軟組織のの石灰化

ビタミンE(トコフェロール)

機能

ラジカル補足作用がある。作用はα-トコフェロールが最も強い。

ビタミンK

機能

  • フィロキノン(ビタミンK1
  • メナキノン(ビタミンK2

植物が産生するビタミンK1と細菌が産生するビタミンK2がある。ビタミンKはプロトロンビン合成で前駆体のグルタミン酸残基をγ-カルボキシ化するカルボキシラーゼの補酵素として働く。また、骨形成に関与するオステオカルシンの合成に関与する。

欠乏症

  • 血液凝固障害

水溶性ビタミン

ビタミンB

ビタミンB1(チアミン)

活性型はチアミンピロリン酸(TPP)である。糖代謝における酸化的脱炭酸反応などの補酵素である。

欠乏症として脚気ウェルニッケ脳症がある。

ビタミンB2(リボフラビン)

活性型はフラビンモノヌクレオチド(FMN)とフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)である。酸化還元反応の補酵素となる。

ビタミンB6(ピリドキシン/ピリドキサール/ピリドキサミン)

活性型はピリドキサールリン酸(PLP)である。アミノ酸代謝のアミノ基転移反応(アミノトランスフェラーゼ)、アミノ酸脱炭酸反応の補酵素として働く。

欠乏症として皮膚炎、口唇炎、舌炎、神経炎などがある。

ビタミンB12(コバラミン)

活性型はメチルコバラミンアデノシルコバラミンである。分子内にコバルトを含む。メチル基転移反応に関与する。

吸収には胃粘膜から分泌されるない因子が必要であるため、胃摘患者では吸収されない。また植物には含まれないため、菜食主義者では不足する。

欠乏症として、巨赤芽球性貧血(悪性貧血)がある。

葉酸

活性型はテトラヒドロ葉酸(THF)であり、転移反応の補酵素として働く。

欠乏症に巨赤芽球性貧血がある。

ナイアシン

  • ニコチン酸
  • ニコチンアミド

活性型はニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP+である。酸化還元反応の補酵素として働く。

欠乏症にペラグラがる。

ビオチン

カルボキシラーゼの補酵素とsてい炭酸固定反応に関与する。

卵白に含まれるアビジンと結合するため、卵白を多量に摂取すると吸収が阻害される。

パントテン酸

活性型はCoAである。

ビタミンC(アスコルビン酸)

還元作用がある。コラーゲンの合成に関与している。また、消化管でFe3+を還元してFe2+とし、吸収を高める。

欠乏症に壊血病がある。

2015年2月22日日曜日

抗HIV薬

抗HIV薬

ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬(NRTI)

HIV感染細胞内で三リン酸化体となり、逆転写酵素を阻害する。

  • ジドブジン
  • ジダノシン
  • ラミブジン
  • サニルブジン
  • アバカビル
  • エムトリシタビン

非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬(NNRTI)

HIV-1の逆転写酵素に直接結合して阻害する。

  • ネビラピン
  • エファビレンツ
  • デラビルジン

HIVプロテアーゼ阻害薬

HIVプロテアーゼに結合し、融合タンパク質の切断を阻害する。

  • サキナビル
  • リトナビル
  • インジナビル
  • アタザナビル
  • ダルナビル
  • ネルフィナビル
  • ホスアンブレナビル(アンブレナビルのプロドラッグ)
  • ロピナビル/リトナビル

HIVインテグラーゼ阻害薬

HIVインテグラーゼを阻害する。

  • ラルテグラビル

CCケモカイン受容体5(CCR5)阻害薬

HIVが細胞に侵入する際に利用するCCR5に結合し、HIVの親友を阻害する。

  • マラビロク

関節リウマチ治療薬の雑なまとめ

関節リウマチ(RA)治療薬

疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)を用いる。

金製剤

金チオリンゴ酸ナトリウム

SH酵素を阻害する。キレート剤との併用で重篤な血液障害を起こすことがある。筋注で用いる。

オーラノフィン

免疫反応を是正する。経口投与で用いる。

SH基製剤

D-ペニシラミン

SH基を1つ持つ。免疫複合体やリウマトイド因子のジスルフィド結合を開裂させる。

キレート作用があるため、Cu沈着が見られるウィルソン病にも用いられる。

ブシラミン

SH基を2つ持つ。ジスルフィド結合を開裂させる。ペニシラミンのような重篤な副作用はない。

免疫抑制薬

メトトレキサート

上限量は16mg/week。基本は6mgを1回〜3回に分けて投与する。

レフルノミド

イソキサゾール系抗リウマチ薬。プロドラッグであり、代謝物がピリミジン生合成に関与するジヒドロオロテートデヒドロゲナーゼを阻害する。

ミゾリビン

プリン合成系のイノシン酸→グアニル酸の経路を阻害する。

その他

アクタリット、ロベンザリット二ナトリウム

制御性T細胞の分化誘導を促進する。

サラゾスルファピリジン

プロスタグランジン、ロイコトリエンの産生を抑制する。代謝物の5-ASAは潰瘍性大腸炎の治療薬である。

生物学的製剤

インフリキシマブ

抗ヒトTNF-αモノクローナル抗体。中和抗体

アダリムマブ

完全ヒト型抗ヒトTNF-αモノクローナル抗体。中和抗体

セルトリズマブ ペゴール

PEG化ヒト化抗TNF-α抗体。中和抗体

ゴリムマブ

ヒト型抗ヒトTNF-α抗体。中和抗体

トファシチニブ

JAK阻害薬。サイトカイン受容体を介したシグナル伝達を阻害する。

トシリズマブ

ヒト化抗ヒトIL-6受容体モノクローナル抗体。IL-6受容体に結合し、IL-6の作用発現を抑制する。

エタネルセプト

完全ヒト型可溶性TNF-α/LT-α受容体製剤。囮受容体としてTNF-α、LT−αを補足する。

アバタセプト

T細胞選択的共刺激調節剤。キラーT細胞のCD152(CTL-4A)とIgG定常領域からなる。抗原提示細胞のCD80/86に結合することで、CD28を介する共刺激を阻害することでT細胞の活性化を抑制する。

抗炎症薬の雑なまとめ

抗炎症薬

ステロイド性抗炎症薬

  • 糖質コルチコイド(プレドニゾロンなど)

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)

酸性のものと塩基性のものがある。酸性NSAIDsはシクロオキシゲナーゼ(COX)阻害により抗炎症作用を示す。また、COXの阻害により消化器潰瘍を起こすことがある。

サリチル酸系

  • アスピリン

インドール酢酸系

  • インドメタシン(COX-1阻害作用が強い→外用での使用多い、中枢性副作用が強い)
  • インドメタシンファルネシル(プロドラッグ)
  • アセメタシン
  • スリンダク(プロドラッグ)

オキシカム系

1日1回の服用でよい。

  • ピロキシカム
  • メロキシカム(COX-2選択的)
  • アンピロキシカム
  • ロルノキシカム

フェニル酢酸系

  • ジクロフェナクナトリウム
  • フェルビナク
  • メブメトン

プロピオン酸系

  • イブプロフェン
  • ナプロキセン
  • ロキソプロフェンナトリウム
  • ケトプロフェン
  • ザルトプロフェン
  • オキサプロジン

アントラニル酸系(フェナム酸系)

  • メフェナム酸
  • フルフェナム酸

ピラノ酢酸系

  • エトドラク(COX-2選択的)

コキシブ系

  • セレコキシブ(COX-2選択的)

塩基性NSAIDs

  • チアラミド
  • エピリゾール
  • エモルファゾン

rubygemsの設定

gem installを実行したところ、パスが通ってないと怒られたので、パスを設定した。ArchWikiには~/.bashrcにPATH="$(ruby -e 'print Gem.user_dir')/bin:$PATH"を記載するように書かれているが、Zshでの方法は書かれていなかった。

Zshの場合は、~/.zshenvにpath=(~/bin $(ruby -e 'print Gem.user_dir')/bin(N-/) $path)を記載する。たぶん、

echo 'export path=(~/bin $(ruby -e 'print Gem.user_dir')/bin(N-/) $path)"' >> ~/.zshenv
で記載できる。

2015年2月21日土曜日

抗血栓薬の雑なまとめ

抗血栓薬

止血機構

一次止血

露出したコラーゲン繊維に血小板が接触すると、血小板表面の糖タンパク質複合体の構造が変化し、フィブリノーゲン結合部位が露出することで、血小板凝集塊が形成される。

血小板凝集塊の形成にはコラーゲン繊維に粘着した血小板から分泌されるアデノシン5’-二リン酸(ADP)、セロトニン、トロンボキサンA2(TXA2)や血中のトロンビン、PAFによって促進される。

二次止血

血漿中の凝固因子によってフィブリンが形成される。凝固系には内因系と外因系がある。

内因系はコラーゲンやカリクレインなどの異物接触によって第VII因子が活性化することで反応が始まる。一方、外因系は血管障害により漏出した血液が血管内皮から遊離された組織トロンボプラスチン(第III因子)と接触することで反応が始まる。

線溶系

血管の修復が終わると、プラスミンによってフィブリオン分解が行われる。

血液凝固阻害薬

ヘパリンおよびヘパリン類似薬

ヘパリンは陰性に荷電したムコ多糖で、アンチトロンビンIII(ATIII)と複合体を形成することでATIIIの作用を増強する。ATIIIによってトロンビン第Xa因子などのセリンプロテアーゼの活性化が抑制される。

ヘパリンは消化管からの吸収が悪いため、注射で用いる。作用発現は速いが持続時間は短い

ヘパリン類似薬(ダルテパリン、ダナパロイド、エノキサパリン、パルナパリン、レビパリン)ではATIIIによるトロンビン阻害作用よりも第Xa因子阻害作用が強い。また作用時間は長くなっている

フォンダパリヌクスはATIIIに結合し、第Xa因子活性を増強するが、抗トロンビン活性は増強しない

ヘパリンは妊婦に使用可能だが、ヘパリン類似薬(ダルテパリン、パルナパリン、レビパリン)は妊婦に使用しない

ワルファリンカリウム

クマリン誘導体である。VKと拮抗し、プロトロンビン(第II因子)、第VII、IX、X因子などのVK依存性の凝固因子の合成を阻害する。

胎盤を通過するため、妊婦に禁忌である。作用発現は遅く、持続時間は長い

ATIII非依存的な抗トロンビン薬

ガベキサート、ナファモスタット、アルガトロバン、タビガトランエテキシラートはATIII非依存的に抗トロンビン作用を示す。ダビガトランエトキシラート以外は注射で用いる。

直接Xa因子阻害薬

エドキサバン、リバーロキサバンは第Xa因子を直接阻害する。

血栓溶解薬

ウロキナーゼプラスミノーゲンアクチベーター

ウロキナーゼは血栓上のプラスミノーゲンとの親和性が低く、血漿中のプラスミノーゲンからプラスミンへの変化を促進する。プラスミンの大部分は血漿中のフィブリンを分解するため、出血傾向が起こりやすい

急性心筋梗塞の冠動脈血栓の溶解には、発症後6時間以内に投与する。

組織プラスミノーゲンアクチベーター

アルテプラーゼ、モンテプラーぜは血栓上のプラスミノーゲンとの親和性が高く、血栓上のプラスミノーゲンを活性化して血栓を溶解するため、ウロキナーゼと比べて出血傾向は少ない。

急性心筋梗塞の冠動脈血栓の溶解には、発症後6時間居ないに投与する。また、虚血性脳血管障害に伴う機能障害の改善(アルテプラーゼのみ)には、発症後4.5時間以内に投与する。

抗血小板薬

TXA2合成阻害

アスピリン(低容量)、オザグレル、イコサペント酸エチル

5-HT2受容体遮断薬

サルポグレラート

ADP受容体遮断薬

チクロピジン、クロピドグレル

PGI2誘導体

ベラプロスト

ホスホジエステラーゼ阻害薬

ジピリダモール、シロスタゾール

2015年2月20日金曜日

脂質異常症治療薬の雑なまとめ

脂質異常症治療薬

脂質異常症

  • 高LDL血症(LDLコレステロール 140mg/dL以上
  • 低HDL血症(HDLコレステロール 40mg/dL未満
  • 高トリグリセリド(TG)血症(TG 150mg/dL以上

治療薬

HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン)

HMG-CoA還元酵素を阻害しコレステロール合成を阻害する。コレステロールの減少により、肝臓のLDL受容体が増加し、血中のLDLコレステロールが減少する。血中のHDLは上昇する。

  • プラバスタチン
  • シンバスタチン
  • フルバスタチン
  • アトルバスタチン
  • ピタバスタチン
  • ロスバスタチン

陰イオン交換樹脂

腸内で胆汁酸と結合し排泄される。コレステロールの吸収を阻害する。

  • コレスチラミン
  • コレスチミド

小腸コレステロールトランスポーター阻害薬

NPC1L1を阻害する。

  • エゼチミブ

コレステロール異化促進薬

  • プロブコール

コレステロールから胆汁酸への異化排泄を促進する。

フィブラート系薬

ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体α(PPARα)を刺激する。刺激によりリポタンパク質リパーゼが活性化され、TG分解が促進さえっる。また、脂肪酸のβ酸化が促進される。

  • クロフィブラート
  • ベザフィブラ^ト
  • フェノフィブラート

ニコチン酸系薬

脂肪組織からの遊離脂肪酸動員を抑制することで血中のTGを低下させる。

  • ニコモール
  • ニセリトロール

リポタンパク質リパーゼ活性化薬

TGの分解促進

  • デキストラン硫酸エステル

エイコサペンタエン酸(EPA)製剤

  • イコサペント酸エチル

糖尿病治療薬の雑なまとめ

糖尿病治療薬

糖尿病

  • 1型:絶対的なインスリン欠乏
  • 2型:インスリン抵抗性
  • その他:遺伝子異常、他の疾患に伴う
  • 妊娠糖尿病:妊娠中の耐糖能以上

診断基準は、

  1. 空腹時血糖値:126mg/dL以上
  2. 75gOGTTの2時間後血糖値:200mg/dL以上
  3. 随時血糖値:200mg/dL以上
  4. HbA1c:6.5%以上(NGSP)

1〜3のいずれかと4に該当する場合、糖尿病と診断される。1〜4のいずれかが認められれば糖尿病型と判定する。糖尿病型で口渇や多飲。多尿が認められる場合は糖尿病と診断できる。

糖尿病治療薬

インスリン製剤

インスリン皮下注射である。重症感染症妊婦などではインスリンが適応となる。

経口糖尿病治療薬

スルホニル尿素(SU)薬

膵臓B細胞のSU受容体に結合し、ATP依存性K+チャネルを閉口させ、細胞膜を脱分極させる。脱分極により膜電位依存性Ca2+チャネルが開口し、インスリンが分泌される。

  • 第一世代
    • トルブタミド
    • アセトヘキサミド
    • クロルプロパミド
  • 第二世代
    • グリベンクラミド
    • グリクラシド
  • 第三世代
    • グリメピリド

速攻型インスリン分泌促進薬

SU構造を有さないがSU受容体に結合する。作用発現は速いが、消失も速いため、食後高血糖改善に用いる。

  • ナテグリニド
  • ミチグリニドカルシウム
  • レパグリニド

ビグアナイド系(BG)薬

インスリンの作用を増強する。また、糖新生抑制糖利用促進をすることで血糖値を低下させる。

嫌気的解糖系の亢進により乳酸アシドーシスが生じることがる。

  • メトホルミン
  • ブホルミン

インスリン抵抗性改善薬

ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPARγ)を刺激することで小型脂肪細胞へ分化、大型脂肪細胞のアポトーシスを起こす。

TNF-α産生の抑制アディポネクチン産生の促進によりインスリン抵抗性を改善する。

副作用として心不全浮腫がある。

  • ピオグリタゾン

α-グリコシダーゼ阻害薬(α-GI)

α-ギルコシダーゼの阻害により二糖の分解を抑制し、小腸からの吸収を阻害する。アカルボースはα-アミラーゼも阻害する。

低血糖が起きた場合は、糖の分解が阻害されているため、ブドウ糖を投与する。

  • アカルボース
  • ボグリボース
  • ミグリトール

インクレチン関連薬

ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP-IV)阻害薬グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)作動薬がある。

DPP-IV阻害によってインクレチンの分解が阻害される。インクレチンの濃度上昇により、血糖依存的にインスリンが分泌される。

GLP-1は膵臓B細胞のGLO-1受容体を介して血糖依存的にインスリンを分泌する。

糖尿病性末梢神経障害治療薬

  • エパレルスタット(アルドース還元酵素阻害
  • メキシレチン(知覚神経Na+チャネル遮断

糖尿病性腎症治療薬

  • イミダプリル(ACE阻害
  • ロサルタンカリウム(AT1受容体遮断

2015年2月17日火曜日

利尿薬の雑なまとめ

作用機序

利尿薬の作用機序は(1)尿細管でのNa+再吸収の阻害、(2)糸球体ろ過量の増加、(3)バソプレシンV2受容体拮抗である。

尿細管におけるNa+再吸収を阻害

炭酸脱水酵素阻害薬

近位尿細管炭酸脱水酵素を阻害し、Na+-H+交換系を抑制する。交換系の抑制により、糸球体ろ過由来のHCO3-が処理されないため、尿はアルカリ性になる。

  • アセタゾラミド

ループ系利尿薬

ヘンレ係蹄上行脚Na+-K+-2Cl-共輸送系を抑制する。

  • フロセミド
  • ブタメニド
  • トラセミド(抗アルドステロン作用あり)
  • アゾセミド
  • ビレタニド

チアジド系利尿薬

遠位尿細管前半部のNa+-Cl-共輸送系を抑制する。

  • ヒドロクロロチアジド
  • トリクロルメチアジド

非チアジド系利尿薬

作用機序はチアジド系と同様。

  • メフルシド(ヘンレ係蹄でも再吸収を阻害する)
  • インダパミド(PGI2産生の亢進もする)

カリウム保持性利尿薬

抗アルドステロン薬

遠位尿細管後半部〜集合管アルドステロン受容体を遮断により、Na+-K+交換系が抑制される。

  • スピロノラクトン
  • カンレノ酸カリウム
  • エプレレノン

Na+チャネル遮断薬

  • トリアムテレン

心房性ナトリウム利尿ペプチド

  • カルペリチド

糸球体ろ過量を増加

浸透圧性利尿薬

血液浸透圧の上昇により、糸球体ろ過量を増加させる。また、尿細管の浸透圧が上昇することで水の再吸収が抑制される。

  • D-マンニトール
  • イソソルビド

バソプレシンV2受容体拮抗薬

  • トルバブタン

2015年2月16日月曜日

liとCSSによる横並びカテゴリの作製

これ以外のブログにてレイアウトいじって横並びのカテゴリを作ったのでメモ。

単純にli要素をブロックにしてfloatさせただけです。要素の幅は(100/項目の数)%にします。

HTML
<ul>
<li class="category"><a href="url-to-category1">category1</a></li>
<li class="category"><a href="url-to-category2">category2</a></li>
<li class="category"><a href="url-to-category3">category3</a></li>
<li class="category"><a href="url-to-category4">category4</a></li>
<li class="category"><a href="url-to-category5">category5</a></li>
</ul>

CSS

.category {
   display : block;
   width:20%;
   text-align:center;
   float : left; 
 }

2015年2月6日金曜日

気分障害治療薬の雑なまとめ

気分障害治療薬

抗躁薬

炭酸リチウムを用いる。作用機序は不明。ホスファチジルイノシトールPI)代謝回転の抑制が関与していると言われていある。

抗うつ薬

1.三環系抗うつ薬(第一世代)

アミントランスポーターの阻害によりNAdや5-HTの再取り込みを阻害し、脳内のNAdや5-HT濃度を高める。また、抗コリン作用(膀胱括約筋の収縮)によりイミプラミンやクロミプラミンは遺尿症に、アミトリプチンは夜尿症に使用される(低用量)。ヒスタミンH1受容体遮断作用やアドレナリンα1遮断作用は副作用の原因となる。

  • 3級アミン(イミプラミン、クロミプラミン、アミトリプチン)
  • 2級アミン(ノルトリプチリン、デシプラミン)

2.第二世代抗うつ薬

第一世代抗うつ薬よりも抗コリン作用が弱く、作用発現が速い

  • 三環系(アモキサピン)
  • 四環系(マプロチリン、ミアンセリン、セチプチリン)
  • 非三環系(トラゾドン)
アモキサピン

NAd・5-HT再取りも込み阻害。

マプロチリン

NAd再取り込みを選択的に阻害する。

ミアンセリン、セチプチリン

シナプス前膜α2受容体を遮断してNAd有利を促進させる。

トラゾドン

弱い5-HT再取り込み阻害作用。

3.選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)

フルボキサミン、パロキセチン、セルトラリン

4.セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)

ミルナシプラン、デュロキセチン

5.ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA)

ミルタザピンはα2受容体を遮断によるNAd遊離促進やセロトニン遊離促進に加え、5-HT2および5-HT3遮断による相対的な5-HT1刺激増強が関与すると考えられている。

統合失調症治療薬の雑なまとめ

統合失調症治療薬

病態

  • ドパミン仮説
  • セロトニン仮説

治療薬

治療薬は神経遮断薬やメジャートランキライザーと呼ばれる。定形抗精神病薬セロトニン・ドパミンアンタゴニスト(SDA)非定型抗精神病薬が用いられる。

1.フェノチアジン誘導体

クロルプロマジン、フルフェナジンはD2受容体遮断により高精神病作用を示す。陽性症状を改善するが、錐体外路系症状や高プロラクチン血症(乳汁漏出症)の発現に注意が必要である。またCTZのD2受容体遮断により制吐作用を示す。ムスカリン受容体遮断作用もあり、口渇や便秘などの副作用を起こす。また、α1受容体遮断により起立性低血圧を起こすことがある。

2.ブチロフェン誘導体

ハロペリドール、フロムペリドール、スピペロン、ハロペリドールデカン酸エステル(プロドラッグ)など。クロルプロマジンよりもD2受容体遮断作用が強く、その他の受容体への作用による副作用は弱い。

3.ベンズアミド誘導体

スルピリドはD2受容体遮断により統合失調症の症状を改善する。抗うつ作用もある。また、末梢のD2受容体遮断により消化管運動促進作用も示すので胃・十二指腸潰瘍にも用いられる。

4.SDA

リスペリドン、ベロスピロンはD2受容体と5-HT2A受容体を遮断することで統合失調症の陽性症状及び陰性症状を改善する。また、軽度の抗不安作用がある。

6.多元受容体標的化抗精神病薬

オランザピン、クエチアピン、クロザピンはSDAと同様にD2受容体と5-HT2A受容体を遮断する。オランザピン、クエチアピンは錐体外路障害を起こしにくい。

7.ドパミン部分刺激薬

アリピプラゾール

抗アルツハイマー病薬の雑なまとめ

抗アルツハイマー病薬

アルツハイマー病

アルツハイマー病(AD)ではアセチルコリン(ACh)が減少している。

治療薬の作用機序

アセチルコリンエステラーゼ(AChE)の阻害により、AChの分解を防ぐ。

治療薬

  • ドネペジル(中枢性AChEを可逆的に阻害)
  • ガランタミン(中枢性AChEを可逆的に阻害)
  • リバスチグミン(中枢性AChE及びブチリルコリンエステラーゼを阻害)

パーキンソン病治療薬の雑なまとめ

パーキンソン病治療薬

パーキンソン病(PD)

黒質由来のドパミン作動性神経の変性によって錐体外路系黒質-線条体系に以上が生じ、線条体のドパミン(DA)が減少し、コリン作動性神経が相対的に優位になった状態。

症状が進行すると、セロトニン作動性神経も変性するため、ノルアドレナリン(NAd)量やセロトニン(5-HT)量が低下する。

主な症状は、筋固縮、振戦、無動、姿勢調節障害(前かがみ)、歩行障害(すくみ足)などである。

抗DP薬の作用機序

  • ドパミン作動性神経を賦活
  • コリン作動精神系を抑制
  • アドレナリン作動性神経を賦活(すくみ足の改善)

ドパミンを増強させる薬

  • ドパミン補充(レボドパ)

  • 末梢性芳香族L-アミノ酸脱炭酸酵素(AADC)阻害によりレボドパの中枢移行性を高める(カルビドパ、ベンセラジド)
  • 末梢性カテコール-O-メチル転移酵素(COMT)阻害によりレボドパの中枢移行性を高める(エンタカポン)
  • ドパミンD2受容体アゴニスト(ブロモクリプチン、ベルゴリド、カベルゴリンなどの麦角アルカロイド誘導体やタリペキソール、プラミペキソール、ロピニロールなどの非麦角アルカロイド誘導体)
  • ドパミン作動性神経からのドパミン有利を促進(アマンタジン)
  • モノアミン酸化酵素(MAOB)阻害によりドパミンの分解を抑制(セレギリン)

アセチルコリンを減弱させる薬(抗コリン薬)

  • トリヘキシフェニジル、ビペリデン

ノルアドレナリンの作用を増強させる薬(NAd前駆体)

  • ドロキシドパ(L-アミノ酸脱炭酸酵素によりNAdになる)

抗てんかん薬の雑なまとめ

抗てんかん薬

てんかんは種々の原因により、大脳神経細胞に過剰な放電が発生することでてんかん発作が繰り返し現れる慢性脳疾患である。

てんかん発作の種類

  • 全般発作
    • 強直間代発作
    • 欠神発作
  • 部分発作
    • 単純部分発作
    • 複雑部分発作

      作用機序

1.フェニトイン、カルバマゼピン

Na+チャネルを抑制し、Na+の細胞内流入を抑制することで神経細胞膜の脱分極を抑制する。

2.フェノバルビタール、プリミドン

GABAA受容体-Cl-複合体のベンゾジアゼピン(BZ)結合部位に結合することでGABAA受容体を活性化させ、Cl-の細胞内流入を促進することで神経細胞膜を過分極させる。

3.バルプロ酸

GABAトランスアミナーゼを阻害してGABAの分解を抑制することで過分極を起こす。

4.エトスクシミド、トリメタジオン

T型Ca2+チャネルを遮断することでT電流(低閾値でのCa2+電流)を減少させ、異常な神経発火を抑制する。

5.ガバペンチン

電位依存性Ca2+チャネルに結合し、Ca2+電流を抑止して興奮性神経伝達物質であるグルタミンの有利を抑制する。

2015年1月22日木曜日

メモ保管用

メモの保管先として作成しました。

調べたことを特に整理することなく投稿していくと思います。